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『フルメタル・パニック!つどうメイク・マイ・デイ』 - 賀東招ニ [小説]

つどうメイク・マイ・デイ

つどうメイク・マイ・デイ

  • 作者: 賀東 招二
  • 出版社/メーカー: 富士見書房
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 文庫


(あらすじ)
瀕死の重傷を負った宗介だったが、一命をとり止めた。
ようやく意識を取り戻した宗介の元に、アマルガムの刺客が送り込まれる。
一方、テッサも罠を張り、アマルガムの兄であるレナードを捕らえようとしている。
メキシコの屋敷に軟禁されているかなめ
宗介は、協力者を得、かなめの救出に向かう。
そして、奇しくも宗介と同時期に作戦を開始した デ・ダナンは、宗介との再会を果たす。


待ってました!!
お帰りなさいっ!!

思えば、『フルメタル・パニック!! つづくオン・マイ・オウン』で、全てを壊したガトー氏。
今回のサブタイの『つどう-』を見ただけで、あれから2冊目で勢いの針が再び「ミスリル」側に傾き始めることは想像に易かったと思います。
(そうでしょ?みなさん!)

危篤状態に陥ってた宗介が、意識を取り戻してすぐに医療用酸素で爆発を起こして難を逃れたとき、
(こいつは、人間じゃねー)
と思ったことも。
orz から回復するかなめが大サービスの下着姿(プールから上がったときはパンツ半脱げ)で登場したことも。
あまつさえ、美形&影アリで大人気のテッサ兄が今度は重症を負ったことも。
全てっ。
どーでもいいですっ!!

彼が戻ってきてくれたからっ!!

っと、一人ハイテンション&いきなり爆撃で始めてしまった感想w
落ち着け。落ち着け~ジブン。
深呼吸、3回。

はい。失礼しましたw
オープン回線 129.22mhzに戻してお届けしたいと思います。

プロローグ、誰かが「彼」を呼び出している。
-こんにちは、アル。探したわよ。
「彼」は答える。
-状況を説明しろ

テッサが抜け殻のようになって、サンフランシスコの病院に収容されている。
瓦解したミスリルの「元部下」たちに裏切られ、捨てられたのだと、心療内科医師に説明する。
あきらかに胡散臭い。
この巻の発刊を待ち望んでいた「フルメタファン」を侮ってもらっちゃ困りますぜ、せんせー(フフフ)
医師はだませても、読者はだませません。
案の定、テッサは作戦の囮で、狙いは・・・。
兄でもある レナード・テスタロッサ。
ミスリルを壊滅に追い込んだアマルガムの幹部だった。

一方、九死に一生を得た宗介は、どこかの病院のベットで意識を取り戻す。
内臓のあちこちに負傷を負った宗介は56日間も意識がなかったのだ。
救ってくれたのはフランス人のエージェント、ミシェル・レモンだった。
彼の所属する機関DGSEも欲しがっていた。
ソウスケ・サガラが持つ、アマルガムの、そしてミスリルに関する情報を。
宗介の快方を待って尋問しようと考えていた上層部に不信を抱いたその日。
立ち上がることもままならない宗介をアマルガム部隊が強襲する。

って、宗介タフだねぇ・・・。
意識取り戻したばっかりで、手足さえもろくに動かないのに、酸素爆発させますか?
しかも、防いだのは水でぬらしたシーツ一枚?
ある意味、人間じゃないよ。
あ、そうか。
人間だと思うからびっくりこくんだ。
あれは、新種のASだと思うことにしようw
って、それじゃキャラかわってんじゃん!
ちなみに、宗介がなんでこんな重症を負っているのかすっかり忘れちゃっている(たぶん、前巻末、「あぁ、死なない、死なない」ってスルーしたんだろな。)自分もどーかと思いましたw

動き出した、デ・ダナン。
体力の回復に努める宗介のものに、ひとつの情報が寄せられる。
メキシコの目立たない邸宅をアマルガムがアジトとして使用しているらしいことを、NASAの衛星をハッキングして突き止めたのだ。
(千鳥はここにいる)
データではなく、宗介のカンがそう告げていた。
同じ情報をデ・ダナンのメインAI〈ダーナ〉もキャッチしていた。
ベクトルは交わった。
かなめのいるメキシコで。

アマルガムに捕らわれてから、無為の時間を過ごしてきたかなめちゃん。
盗みぎぎした「彼」の一言で、徐々に覚醒し始めます。
思えば、デイ・バイ・デイで、宗介もいったん壊れ、死んだと思ったかなめちゃんの登場にインプリンティングされて、自分を取り戻してました。
なんですか?
ここのキャラは、経験や想いを積み上げて成長していくのではなく、
一回壊す→刷り込む
のパターンを踏襲するんですねw

強い女の子は好きです。
今回、テッサもぎりぎりのとろこで踏み留まりつつ、ふぁっきん、ふぁっきん
言ってます。
英語が堪能ではないので、恐ろしい違和感に苛まれずにすみましたが、
かなめちゃんが、レナードにぶつけた、キモイ、キモイには笑いました。
やっぱ、こーでなくっちゃね。

すぐ側まで助けにきている宗介に駆け寄ることができないかなめちゃん。
毎回出てくる、かなめちゃんの「弱さ」の部分です。
「強さ」と「弱さ」を合わせ持っていてこそ、千鳥かなめ なんですが、
今回は、レナードを傷つけてしまうことになりました。
頭部破損。(や、彼はASじゃなかったな)
ボスウィスパードである彼、アタマを負傷しちゃってどうなるんでしょう?
・・・・・初号機、暴走?それとも、性格丸くなってたりしてw

いずれにせよ、かなめちゃんはこれでレナードを見捨てることは出来なくなりました。
トラウマもしっかり見せてもらってるしね。
彼女なら・・・・。
レナードも一緒に生きる路を探すんだろうな。

もう一歩でかなめに追いつけず、退路を絶たれてしまった宗介。
決死の覚悟で、レモン達が加勢する。
そして、ヘリのカーゴから滑り落ちてきたものは。

『お久しぶりです、軍曹殿』

帰ってきた~!!
アルぅぅ~~(号泣)
(注:どんなにパワーアップしてもワタシはAS萌えではありません。あくまであのおしゃべりで、お調子者のAIが好きなんです)

搭乗直後から、相方を得て半年のブランクを感じさせない漫才っぷり。

「いいだろう。3分で片付ける」
『3分は無理です。4分12秒くらいかと』

「で、もちろん使えるんだろうな!?」
《ラムダド・ライバですか?》
「そうだ!」
《さあ・・・・》
(がくっ)
パワーアップしたのは、機体だけではなかったようです。
この二人、間違いなく会話で金とれます。

なんか、新しい武器が身体のあちこちから出てくる新しいASのボディ。
隠し腕なんてのもあったりして。
アルと宗介の二人羽織攻撃っww

5分52秒の戦闘を終了したとき、オープン回線で彼女が宗介に呼びかけてきた。

『もう・・・・あたしを追うのはやめて』
「まってくれ、千鳥。俺は・・・・」
絶望感で目の前が真っ暗になる宗介。
だが。

『やっぱり、やだ』
『そんなの、絶対やだ』

絶妙のタイミングです。
こいつぅ~やるなぁ・・・。
男心手の平の上で転がしてやがるよw
初心な宗介が、これで落ちないわけがない。
まんまとあの宗介から「愛してる」なんてセリフまで引き出します。

新しいASも手に入れた宗介。
デ・ダナンとの合流も果たしました。
さぁ。
エンジン全開ですっ!
ミスリル一党の逆襲のノロシはあがりました。

いい感じで終わったこの巻。
月刊ドラゴンマガジンでの連載も終了して、今後は書き下ろしになっていくとか。

07年度の上半期中に、もう一冊お届けできたらなーっと。

やった!流石、賀東先生!!
『賀東せんせー、大好きだよ☆』

蛇足:書き物がたまっていて、違うものを一生懸命考えてたんですが、疲れた息抜きにちょろっとページを開いてしまったために、それから3時間、読破するまで、ぴくりとも動きませんでした。
しまった。やっちゃったよ。
でもって、読み終わった興奮のそのままでブログ書き始めちゃって。
こーゆー勢いで書いた文って、後で読んだら、恥ずかしくなるんだよね。
しまった。やちゃったよ・・・・(汗)


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響(きょう)

こんにちは。^^
臨場感のあるレビューですね。テンポも良く、全体として均整がとれている感じです。
読みたくなってきました。
では、また。
ガラス玉遊戯を紹介しています。^^
今日は人間が人間らしくあれることについて考えていました。
by 響(きょう) (2007-04-01 16:01) 

にーに

>響様

こんにちは~はじめましてです。
コメントに、滅多にいただけないw niceまで有難うございます。

>臨場感のあるレビューですね。テンポも良く、全体として均整がとれている感じです。


そういって頂けると、うれしいですが、ホント勢いだけで書いたものって、「いい」か「悪い」の両極端になるんですよ。
恥ずかしい限りです。

このレビューは、10冊以上あるシリーズの最新刊にあたります。
よほどのアニヲタでないと、あまり知らないような作品を 「読みたくなった」とおっしゃっていただけたのは、これに勝るものはないほど嬉しかったです。

ひじょーに面白い本ですが、戦争&メカオタクが、アニメオタクのために書いたような本(賀東せんせいごめんなさいっ!)ですので、お口に合うかどうかは、保障の限りではありませんww

ガラス玉遊戯見に行かせていただきます。
私は最近、人間であるかどうかもちょっと自信がなくなってきましたw
by にーに (2007-04-03 12:12) 

remora

帰ってきた~!! ARX-8ぉぉ~~(号泣)←AS萌え

アーバレストの後継機、レーバテイン、華やかにデビューであります。

「地味~にビームをちょっとだけ撃って、・・・」なんて、
期待ハズレな登場の仕方ではなく。
変形(?)するわ、繋いで込めてブっ放すわ、もう、ご馳走様。
フサフサの髪に緑色のチェックのリボン付けたら、
さぞかしお似合いでしょう♪

ARX-8のカモフラージュ役を買って出て頂いた(?)、
元 香港支局長のハンターさん。
決して撃たれ損ではありません。
「爪噛みお嬢さん」に、お見舞いしてもらえたでしょ?

今作、「つどう」と冠していることもあり、
懐かしい方々も集まって来られましたネ。

第1作ご登場のお嬢さんを始め、ふぁっ○ンじじィに、エロじじィ。
チョッとご無沙汰の、いぶし銀オヤヂに、オカマ諜報員・・・
ロクなヤツは、オヤヂだけかよっ;;
Mr.Fe(ガウルン様)がいらっしゃらないのが、残念であります。。

こうなったら、
謎のAuサンが、実は生徒会長 林水閣下ってオチで、どースか?

暴走はこのへんまでにして。

千鳥はようやく、宗介からアイの言葉を引き出しましたネw
アタマから血ぃ吹いてるテッサ兄を、足元に転がしつつ・・・
こいつぅ~やるなぁ・・・w

離別・すれ違いネタがイマイチ好きになれない自分。
千鳥のコトをすっかり記憶の隅に追いやっておりました。

息抜きにちょろっと巻頭カラーページを開いてしまったために、
それから3分、見飽きるまで、ぴくりとも動きませんでした。
大サービスw
いちおう、千鳥のコトを思い出す。- -

そして、最後まで暴走し続ける。

アタマ撃たれたテッサ兄、やっぱり頭蓋骨にチタン埋め込みますか?
そしたら、Fe様がご降臨(憑依)あそばして?
「よぉ~ また逢えてうれしいぜぇ~ カシムぅ~~♪」
諦めてはおりません。

不眠症の艦長さんは、チョッと気がかりです。
いろんなことを考えてしまって眠れないときには、
ブツブツ独り言をつぶやいたりするンですよネ・・・
なんとなく身に覚えアリ・・・。- -;

キップ・・・4枚・・・松本までの・・・
・・・キップ・・・4枚・・・キップ・・・・・・

ヘリ萌えのにーにサマに捧ぐ。
by remora (2007-04-07 13:44) 

にーに

>remoraサマ

ネタで書いた記事を、更にネタにしたコメント有難うございますw
これにコメントつけるのむずかしーよw

AS萌えには非常にオイシイ展開でしたね。

おもえば、あれはどの巻末だったか・・・(本棚を漁ることしばし)
そうそう。『あてにならない六法全書?』でありました。
作者極秘メモを食い入るように読んだとおっしゃったremoraサマ(AS萌え)と、
「あぁ、ちょろッと見て飛ばした」と言ったワタクシの感性の差がこんなところで、出ようかとはっ!!
(予想済みでしたがw)

>第1作ご登場のお嬢さんを始め、ふぁっ○ンじじィに、エロじじィ。
チョッとご無沙汰の、いぶし銀オヤヂに、オカマ諜報員・・・
ロクなヤツは、オヤヂだけかよっ;;
Mr.Fe(ガウルン様)がいらっしゃらないのが、残念であります。。

まだ夢みてましたか?
Feのコードネームみても、もうピンとこなくなってました。
ちなみに、元素記号Feって何?
やっぱりチタン??w(鉄だよっ!)

>こうなったら、
謎のAuサンが、実は生徒会長 林水閣下ってオチで、どースか?

それ、いただきっ!
ちょっとマジメに本編進めすぎて、「ふもっふ」ネタに困ってたんだよっ。
by:ガトー氏 (←大嘘です)

>そしたら、Fe様がご降臨(憑依)あそばして?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

>諦めてはおりません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
(諦めてなかったのか)

>キップ・・・4枚・・・松本までの・・・
・・・キップ・・・4枚・・・キップ・・・・・・

ヘリ萌えのにーにサマに捧ぐ。

ヘリにもアルなみのAIつけてくれると更に萌え度アップ。
って、自分で設計して、最近リメイク放送が始まった懐かしいアニメの母船みたいな「アンモナイト型ヘリ」だったりしたら、それはそれでちょっとイヤかもw

ちなみに、このネタ全然分からない、多くの方へ
「キップ・・・4枚・・・松本までの・・・
・・・キップ・・・4枚・・・キップ・・・・・・」
航空自衛隊を扱った「よみがえる空」という超マイナーアニメ(ヘリ萌え&階級ヲタにはオイシイアニメでした)で、雪山で遭難した要救助者が、意識混濁状態でつぶやいてました。
彼は、キップではなく、ヘリオス78で帰りましたがw
by にーに (2007-04-15 01:57) 

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